「 がんばろう!日本 」のおはなし
園長: すぎもと かずひさ
誰もが尊い命を奪われた犠牲者の方々への冥福を祈り、被害に見舞われた人びと、今もなお避難所生活を余儀なくされている同胞への支援と早期復興を願いつつ、新たな年度を迎えた。日本政府、原発関係者、自衛隊、消防、警察、海上保安庁、災害医療、食料、輸送、土木・建設、福祉、教育、ボランティア、海外からの支援者等々、あらゆる分野の人々が自らの仕事や生活を抱えながら、ときにはそれさえも顧みず、かけがえのない瞬間を生きている。
今、一枚の写真を見ている。被災地の保育園の一室である。10数名のこどもたちが女性園長を囲んで楽しげに手遊びをしている。質素ながらもこどもの育ちの歴史を感じさせる部屋には真新しいピンクの布と色画用紙で花畑があしらわれている。さりげない春の演出がこどもたちのみならず、壊れた家の片づけにいく親たちの励みにもなるにちがいない。こんなささやかなところに保育士の願いと心遣いが活きている。被災地から遠く離れたところにありながら、被災地から送られてくるこどもたちの笑顔や悲しみ・苦しみの真っただ中で、なお、一歩ずつ前に向かう人々の姿に勇気づけられている。
「がんばろう!日本」 当園で取り組んできた保護者のみなさんからの義援金活動もわずか二週間で20万円を超えた。かつてないことである。この力こそが「つながり生きる」元気を生み出す。今年度の保育テーマとして「笑い」と「丁寧」を掲げた。「希望の未来を生きる尊きいのちを大切に!」
※新園舎が竣工いたしました。こどもたちをはじめ、保護者、地域、関係者のみなさまに心よりお礼申し上げます。
新しい保育室の名称は「一階⇒土の部屋、二階⇒水の部屋、三階⇒空の部屋、合わせると「土(ド)・水 (ミ)・空(ソ)=Ⅰの和音」になります。平和の和音です。