『「うんとこしょ、どっこいしょ・・・」の鐘』のお話
園長: すぎもと かずひさ
「うんとこしょ、どっこいしょ・・・」の鐘のお話
明日は太陽が丘運動公園メインアリーナにおいて宇治市民間保育園連盟恒例の子育て広場が開催される。オープニングでは私の作曲した「とうさんかあさんへ」と「大きな古時計」の二曲を各園の年長児さんが合唱する。その後、約一時間民間18ヵ園の園児がいっしょに遊び楽しもうという企画である。対象は園からの引率による参加と各家庭からの自由参加になる(園によって異なるが、当法人においては年中、年長児が園からの引率、その他は家庭からの自由参加)。
初回から数えて約三十年・・・。当初は保護者対象の講演会であったが、数年後には子どもを対象にしたあそび中心の内容に転換、外部からプロの演者を招いて行っていた。しかし、考えてみれば保育士はあそびのプロである。保育者自らが演者となることが道理であろうという園長会の話し合いを経て、十年ほど前から子どもたちに楽しい時間を提供することと保育士自身の表現力の育成とを併せねらった行事になった。わたしたちの園がその中心的役割を担わせていただいたお蔭で今日の「あそび屋さん」をメインにした子育て広場につながっているわけである。
さて、今年の出し物は「おおきなかぶ」。保育終了後、それぞれの保育園の仲間が集まって練習を行った。各自衣装に着替え「あそび屋さん」のメンバーに早変わり。「あそび屋さん」の名前は文字通り「あそびを伝える人々」に因んでいる。
「あ~そ~ぼ~♪」「ハイ、ハイ、ハイ!」「あ~そ~ぼ~♪・・・」みんなで演じるテーマソングも次第に大きく鳴ってくる。ウォーミングアップも終わりいよいよ「おおきなかぶ」の初稽古だ。ご存知の通り、おじいさんおばあさんが見つけた「おおきなかぶ」をさまざまな登場人物が力を合わせて見事に抜きとるまでのプロセスを描いた繰返しの楽しいお話である。各園の保育士は自分たちが考えたオリジナルのキャラクターに扮し、保育で培った実力を競い合う見せ場である。初舞台合わせの現場に笑いが起こる。なかなかの役者ぞろいだ。さてさて、どんな人物が登場するのやら。
「うんとこしょ、どっこいしょ・・・」みんなの気が合ってくる。多忙の最中であろうにみんなの元気がうれしい。「うんとこしょ、どっこいしょ・・・」子どもたちといっしょに気を合わす。子どもの笑顔を思っている。「うんとこしょ、どっこいしょ・・・」クリスマスの鐘が鳴る。