『どこどこども てんぐ』のお話

『どこどこども てんぐ』のお話

園長: すぎもと かずひさ

どこどこ いのちの鼓動が聞こえます。どこどこ いつでもどこでも・・・好奇心いっぱい・・・元気いっぱい・・・ともだちいっぱいの子どもたち。

「てんぐのうちわや!」いつの頃からか、近所や笠取等の散歩で大きな木の葉を見つけては「てんぐ」にまつわる話をし出した子どもたち。昔から「てんぐ」は忍者と並んで人気者。風が吹く度に身構えてはきょろきょろあたりをうかがったり、敏感に気配を感じ取っては探したり追跡したり、ついには、自分と「てんぐ」を重ねて空を飛び回ったり海にもぐったり山を駆け回ったり、さまざまな場面で自在にイメージを膨らませ、あそびを楽しんできました。

そんな子どものようすに因んで「どこどこども てんぐ」という運動会テーマは生まれました。奇跡の星・地球。いのちの誕生は海の中!みんなのき保育園は「海の世界」、三室戸保育園、Hana花保育園(3歳以上児)は「陸の世界」を表現し、いのちのバトンをつないでいきます。

会場には、0歳児から年長児に至るまで、クラス毎に帆布の作品を展示します。これらは、夏の終わりから今日まで子どもが遊び親しんできたプロセスが表現されています。木綿は産着から骨箱に至るまでわたしたち人間が一番お世話になる素材のひとつです。

低年齢の子どもたちは、ままごとの家の屋根、土あそびの敷物、色水あそび、絵具のぬたくり、スタンピング等々、室内外を問わずさまざまな場面を共にしてきました。素材との新鮮な出会いに感動する子どもの姿を思い浮かべながらご覧ください。

3歳以上児はこどもてんぐにまつわるテーマをそれぞれに設定し、絵具、墨汁、染料等、年齢に応じた素材を用いてのびのびと描きました。ファンタジーの世界を遊んだ体験がのびのびと表現されています。形への囚われのない自由な表現の尊さが感じられます。

さらに、3歳児の立看板、4歳児の入退場門、5歳児の子ども御輿と子どもにとって意味のある素材・部材・工作物で構成された制作・造形作品がお待ちしています。また、テーマソングに、体操、競技中の子どもの歌、Тシャツ・・・すべてオリジナルの手作りの運動会。

0、1、2歳児の親子競技では、親子のふれあいや子育て仲間との出会いを、3、4、5歳児の冒険競技では果敢に課題に挑戦する子どもの意欲を、年長児のマラソン、竹馬等では、支え合い、讃え合う「子ども共同体」の素晴らしさを感じていただけることと思います。こどもてんぐの風です。

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