『 保育の縁結び 』のお話
理事長 すぎもと かずひさ
ジャ~~~ン(Fadd9)♪”A Hard Day’s Night”のイントロギターの一発コードが鳴っています。ご存知ない方は、世界で一番有名なギターコードともいわれている音なので是非聴いてみてください。お聴きになりましたか?イメージできましたか?いきますよ~、ジャ~~~ン(Fadd9)♪
「はじまるで~」、「なにが~」、「保育環境整備~」、「ってなによ~」、「子どもの遊びや生活環境を充実する日~」、「へ~っ、大変じゃない?」、「大丈夫~、わいわい楽しくやるで~!!」というわけで、5月13日土曜日。今年度最初の参観日に合わせて恒例の「保育環境整備」を企画しました。ぜひぜひご参加ください。お待ちしています。
活動の肝は、子どもたちが日常の園生活を過ごすその場所で、保護者のみなさんとわたしたち保育者が仲良く協働している姿を見せること。良好な関係をアピールするところにあります。良好な人間関係はいつも教育・保育の効果を高めてゆきます。子どもにとっても誰にとっても安心の土台をつくります。
とはいうものの、「どんなことすんにゃろ・・・」、「わたし不器用やし・・・」、「俺力弱いしな~」などなど、不安はつきものですね。ところで、そんな不安を吹き飛ばす大切な視点があります。それは、上手くやることよりも一つ一つのプロセスを楽しく味わい、「現在、ここに、共に、息づいている互いの存在にこそ最も大きな価値を置くこと」です。そのかけがえのなさ、もったいなさを味わえるなんて、何と素晴らしいのでしょう。
子どもの遊びを例にとってみましょう。3歳くらいになると意図的に遊具の数を人数より少なく準備します。そのせいでケンカが起こるかも知れません。でも子どもたちはやがて傷つけ合う虚しさを超えて、分かち合う喜びを見出してゆきます。互いの存在がよりよく生きるために何が大切かを学習するからです。
年長児になると、紐やロープは必需品です。引っ張り伸ばしていろいろなものの長さを測ります。廊下や畑など紐の長さが足りないところでは自分の腕や足、ときには寝ころび全身を使って、2人、3人と連なってとても楽しそうです。一人でできないことも力を合わせればできること、仲間と一緒に願いを実現してゆくチャンスは計画的に整えない計画の中で生まれてきます。整っていないからこその面白さがあります。
紐は、「もの」と「もの」を結んでいきます。新たな世界をどんどん作ってゆく子どもたち。「保育環境整備」では「人」と「人」を結びたいと思います。保育が結ぶ縁結び。