「チームの一体感」のお話
園長: すぎもと かずひさ
ワールドカップに泣いた、燃えた、感動した。開幕前の酷評を乗り越えた監督と選手たち。その一体感から醸し出されるはかりしれない可能性に多くの人々は期待を抱き、胸を熱くしたことであった。選手たちや報道関係者の口から何度となく繰り返された「チームの一体感」という言葉通りの風景が試合開始前の円陣や試合中のピッチとベンチのやりとりや声援など、随所に溢れていた。そんな光景を見るにつけ保育園長を仰せつかった20数年前にある先輩からいわれた言葉が思い起こされる。「いくら個人の力が高くてもチームワークが悪ければ半分の力も出せない。反対に一人一人の力が無くてもチームワークさえ良ければその集団の力は120%以上に発揮されることもある。」
さて、6月26日(土)には、三室戸保育園において、「夢の広場」と「よいよいライブ」が開催された。当日は雨天にも関わらず在園児はもとより多くの卒園児とその保護者の皆さんが懐かしい姿を見せてくださった。卒園児の成長にはそれぞれに祝福すべき個人の目標(=幸せの縦軸)の実現に向かうたくましさが垣間見られた。一方、保育園の一行事に集い、笑い、語らい、歌い、踊った楽しいひとときには、それらの成り立ちを支える感謝すべき幼なじみ集団の縁や人と人とのつながり(=幸せの横軸)があった。 雨の中こどもさんを連れてご来場になった皆さんの一歩、白雪姫の劇を演じ、あそびコーナーやバザーのお手伝いをしてくださった保護者会役員の方々、バレエ、ダンス、ドラムの練習を積んできた卒園児たち。園の保育方針をあそびコーナーに活かすため風化する自然素材を維持管理しながら、押し花、木の実、木の葉を準備した職員たち、そして、ホール一体となって歌い踊った皆さん...。
バレエ、ダンス、ドラムの練習とよいよいライブ、サッカーや野球、バスケット等々のスポーツ競技と競技大会、さまざまな縦軸と横軸の背景がある。「全然変わらへんなぁ、先生」「あほちゃうかぁ」「保育士になろう思ってんねん」・・・。素直な言葉の数々が河童の皿に潤いを与えてくれる。ここにもチームの一体感がある。