「あいだのいだちゃんのあいだ」のお話
理事長 すぎもと かずひさ
コロナ禍の中で学んだことがあります。青空卒園式に青空入園・進級式の際には、簡略化したにもかかわらず、新たなスタイルでの持ち方に、子どもはもとより多くの保護者の方々から「かえって記念になる」「よかった」などと、肯定的なご意見をもらい嬉しかったこと。何となく申し訳ない気持ちを抱いていたスタッフは本当に救われた気持ちになったのでした。
その後の保育の自粛や参観の中止、年長児の野染め体験の子どものみでの催行、さらには日々の感染拡大防止策へのご協力等々、枚挙にいとまがないほどのご理解とご協力をいただいてきました。今もなお、さらにこれからもコロナ対策を共に行いながら「新たな生活様式」の中での保育の継続的な実施に向けてこれまでにないご理解とご支援をいただきますことは、本当に有り難く、勇気の追い風をいただいているような感があります。
さて、運動会の持ち方についてです。京都府保育協会主催の保育のキャリアアップ研修はこの8月に今年度の研修を開始しました。その皮切りとして「コロナ禍の中での保育の仕方」について、大阪府済生会中津病院. 臨床教育部 部長 安井 良則.先生に一問一答式での研修を行いました。運動会の持ち方についてもお尋ねし、次のような回答をいただきましたので紹介します。
1. 新型コロナウイルス感染症は大人の感染症であること。子どもが罹患してもほとんどの場合無症状、もしくは軽症であり「経過観察」で終わること。また、子どもから子どもへの感染事例は少なく、日常の保育で子ども同士が遊ぶことや運動会を子ども同士で行うことには、さほどリスクを伴わないこと。
2. 大人から子どもへの感染事例はあるので、職員や保護者など、大人からの感染リスクを低減するよう努めること。したがって、保護者が参加する競技や応援の仕方などには留意すること。
以上のことを踏まえ、保護者同伴の参加になる0、1、2歳児については、運動会の日に合同で行わず、代わりに通常保育の中で子ども達のみで「運動遊び」として行うことにいたしました。3、4、5歳児クラスについては、子どものみで行うことが可能な競技を例年通り、保護者の参観のもと行う予定です。詳細につきましては、その都度、別紙でお知らせいたしますのでご覧ください。
今年度のテーマは、コロナ禍であらためて学んだ人と人との「あいだ」です。黄檗のTシャツにはつないだ手で空を飛ぶ仲間の真ん中に♥の花が咲き、三室戸・Hana花のTシャツには子ども達が遊ぶ大きな樹の根を♥に結ぶデザインが施されています。間にこそ愛があり、間でこそ人は「人間」として育まれていきます。人間の本質に触れる運動会の誕生です。